リー群
本記事では剛体球の自由回転運動のシュレディンガー方程式における力学的対称性について紹介する。 はじめに 水素原子の力学的対称性については、 adhara.hatenadiary.jp 等で詳しく紹介してきた。 そこではハミルトニアンが元々の空間の対称性よりも大きな…
以前の記事 adhara.hatenadiary.jpでは同じ次数の四次元球面調和関数がなす空間がSO(4)の表現空間としては既約であることをリー代数を用いて示した。高次元の球面調和関数については adhara.hatenadiary.jpでも議論しており、高次元球面上の自乗可積分関数が…
本記事ではコンパクトリー群の中でもSU(2)群についての有限次元既約ユニタリ表現(unitary irreducible representations)について紹介する。 SU(2)群の既約ユニタリ表現は球面調和関数やスピンを考えるうえで重要である。本記事の構成は以下のようになってい…
本記事ではSU(2)群とsu(2)代数の表現論に関する第一弾の記事である。 第一弾ではSU(2)群の行列を用いた定義、すなわち線形表現による定義を紹介する。 この場合、行列の次元をもつベクトル空間への作用を想定しているので、定義の時点ですでに表現となってい…
SO(4)群とso(4)代数の表現論についてまとめる記事の第二弾である。第二弾では前回の記事 adhara.hatenadiary.jp で出てきた、SO(4) 群と SU(2)×SO(3)群の関係について論じる。この記事の動機は、しばしば とか書かれるが(例えばLaplace–Runge–Lenz vector - …
SO(4)群とso(4)代数の表現論についてまとめる記事の第一弾である。本記事の構成は以下のようになっている。 SO(4) 群と so(4) 代数の定義 SO(4) 群と so(4) 代数の二種類の直和表現 so(4) 代数 so(4) 代数の既約表現 so(4) 代数から生成されるリー群 SO(4)群…