群の表現論(その2)〜 Schurの補題と有限群に対するSchurの直交性 〜

以前の記事
adhara.hatenadiary.jp
で群の表現論に関する定義といくつかの定理を紹介した。
有限次元表現ユニタリ表現が完全可約(半単純)であるというところまで書いている。

本記事では既約表現に関する重要な定理である、Schurの補題と有限群の有限次元表現に対して成立するSchurの直交性を紹介する。
Schurの直交性は大直交定理とも呼ばれ、既約表現の指標表を作成したりする際に便利である。
指標表は分子や結晶の対称性を調べるときに役立つものである。

本記事の構成はトロント大学の講義ノート(Fiona Murnaghaさん)を参考にしたが、論理を補強するために環上の加群に関する本を参考にした。

群の表現論(その2).pdf - Google ドライブ


今後の展望

実はシューアの直交性に相当するものが、コンパクト位相群の有限次元表現についても成立する。
続編としてはコンパクト位相群自体に関する記事、およびコンパクト位相群に対する表現論に関する記事を予定している。

Copyright © 2017 ブログ名 All rights reserved.