Kustaanheimo-Stiefel 変換(その2)〜非相対論的水素原子Schrödinger方程式の書き換え〜

いくつかの記事で水素原子やケプラー問題を四次元調和振動子の問題に変換するKustaanheimo-Stiefel (KS) 変換について紹介していく予定である。
第二弾である本記事では非相対論的水素原子のSchrödinger方程式をKS変換により書き換えるということを行う。

はじめに

本記事では非相対論的水素原子のSchrödinger方程式をKustaanheimo-Stiefel変換によって四次元空間中の調和振動子量子力学的問題に書き換える、ということを行う。本記事を書くにあたりCornish, F. H. J. (1984)を参考にしている。

ノート

ノートの構成は

  1. 問題設定
  2. Kustaanheimo-Stiefel 変換の準備
  3. Schrödinger 方程式に対するKustaanheimo-Stiefel 変換の適用
  4. 四次元空間中の調和振動子の問題への変換

となっている。
以下にノートを貼り付ける。
KS変換(その2).pdf - Google ドライブ


まとめと今後の展望

本記事では非相対論的水素原子のSchrödinger方程式をKustaanheimo-Stiefel変換によって四次元空間中の調和振動子量子力学的問題に書き換える、ということを行った。
KS変換により確かに四次元空間中の調和振動子量子力学的問題に書き換わったが、角運動量に関する拘束条件が課せられることもわかった。
次の記事ではこの変換後のSchrödinger方程式を解くことで、エネルギーと波動関数を求める。
そしてこの波動関数の表示が放物線座標表示の解と等価であることを示す。

リファレンス

Levi-Civita 変換の元論文

Kustaanheimo-Stiefel 変換の元論文

古典力学におけるKS変換を四元数で書いたもの

Schrödinger方程式の変換について

Feynmanの経路積分表示に関して

Weyl-Wigner-Moyal形式の表示に関して

Jordan-WignerのBoson化を利用した波動関数の表示に関して

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