Kustaanheimo-Stiefel 変換(その3)〜非相対論的水素原子Schrödinger方程式を解く〜

いくつかの記事で水素原子やケプラー問題を四次元調和振動子の問題に変換するKustaanheimo-Stiefel (KS) 変換について紹介していく予定である。
第三弾である本記事ではKS変換によって導出された固有方程式を実際に解く、ということを行う。

はじめに

本記事では非相対論的水素原子のSchrödinger方程式をKustaanheimo-Stiefel変換によって四次元空間中の調和振動子量子力学的問題に書き換えた方程式を実際に解く。本記事を書くにあたりCornish, F. H. J. (1984)を参考にしている。

ノート

ノートの構成は

  1. 前ノートのおさらい
  2. 変数分離の実行
  3. 二階微分方程式の解法
  4. 波動関数とエネルギー

となっている。
以下にノートを貼り付ける。
KS変換(その3).pdf - Google ドライブ


まとめと今後の展望

本記事では非相対論的水素原子のSchrödinger方程式をKustaanheimo-Stiefel変換によって四次元空間中の調和振動子量子力学的問題に書き換えた方程式を実際に解く、ということを行った。
波動関数の表示が放物線座標表示の解と等価であることがわかった。
続く記事では1)KS変換におけるLRLベクトルの役割、2)ボソン消滅演算子を用いた表示との関係性、を紹介したいと考えている。

リファレンス

Levi-Civita 変換の元論文

Kustaanheimo-Stiefel 変換の元論文

古典力学におけるKS変換を四元数で書いたもの

Schrödinger方程式の変換について

Feynmanの経路積分表示に関して

Weyl-Wigner-Moyal形式の表示に関して

Jordan-WignerのBoson化を利用した波動関数の表示に関して

Copyright © 2017 ブログ名 All rights reserved.